コミュニケーションにおいて一番大事なのは、伝えることではなく相手に伝わることです。
相手に伝わるコミュニケーションをするためには、独りよがりではなく、相手の立場に立って伝えることが重要です。
今回は相手に伝わりやすい言い方と、それがわかっていてもできない場合にメカニズムについてまとめていきます。
怒りは二次感情
じつは、「怒り」というのは二次感情です。何か大本の感情があってこその感情なのですが、このことが理解できると相手に伝えわる表現ができるようになります。
怒りの元になっている一次感情とは、寂しさ、悲しさ、心配、辛さ、恥ずかしさ、不甲斐なさ等さまざまな感情であると言われています。その大本の感情を尊重した言い方をするよう意識してみましょう。
例を出してご説明します。
例)あなたの誕生日に彼とディナーの約束を19時にしていたとします。しかし、彼は約束の時間を30分過ぎても連絡がありません。待ち合わせのレストランに彼がついたのは20時を回ってからでした。仕事で遅れた彼にあなたはどんな風に言葉をかけますか?
怒りに任せてしまうと、下記のようになってしまうかもしれません。
今日ぐらい早く終わらせてきてよ!何分待たせるつもり?これで何回目!?私のこと大事にしてないんでしょ!?!?(怒怒怒)
俺も仕事だったんだからしょうがないじゃん。これでもお前の誕生日だから急いで来たんだよ。そんなに怒ることないだろ!
よくあるケンカのパターンでしょう。怒りに任せて責め立てた結果、売り言葉に買い言葉でさらに大きなケンカに発展してしまいます。こうして男女はすれ違うのです。
相手に伝わる言い方
それでは一次感情に重きをおいた言い方に変えてみるとどうでしょうか?
①怒りの理由+②一次感情+③本当はどうされたかったのか(もしくは今後どうしてほしいか)を意識すると、伝わりやすいです。
例を見てみましょう。
今日とっても楽しみにしてたから、デートの時間が減るのが悲しかった。(①怒りの理由)寂しかったし、大事にされてないって感じた。(②一次感情)遅れるなら一言連絡してほしかった。(③どうされたかったか)
連絡ができずに遅れて本当にごめん。どうしても抜けられなかったんだ。お前の誕生日だからこれでも急いできたんだ。大事にしてないわけじゃないよ。今度から気をつけるね。
どうでしょうか?言い方を変えるだけで柔らかい印象になり、ケンカが大きくならないよう防ぐことができるのです。
わかっていても言い換えができない理由
そうは言っても、イライラした時に言い換える余裕なんてないよ!という方も多いと思います。私もこの言い換えができるようになるまでにかなり時間がかかりました。そんな方にまず見つめてほしいのは、善悪の基準でみてしまっていないかということです。
「私は悪くない」という思いを持っている
カーっとなって相手を責めるような事を言う時、あなたはどんな思いをもっていますか?どこかで、「相手が100%悪い!私は全く悪くない!」という思いがあるのではないでしょうか。
私達は小さい頃から、「悪いことはしてはいけない。悪いことをしたら罰がある」と教育されてきました。もちろんそれは正しいことなのですが、夫婦関係において善悪の基準に囚われすぎるとなかなか修復が進まないという現象がおきます。「私は悪くない」という思いがあると、相手を責め続けてしまうからです。
夫婦が仲良くいられることと、どっちが悪いかという善悪の基準、あなたにとってどちらが大事でしょうか?
復縁を目指してこのブログを読まれているあなたにとっては、夫婦が仲良くいられることのほうが大事なはずです。
善悪の基準を手放し、夫婦が仲良くいられることに注力できるようになると、イライラした時もだんだん伝わる表現が使いこなせるようになってきます。
すぐに善悪の基準を手放すことはできなくても、まずは自分は善悪の基準を持っているということを自覚しましょう。それだけでも大きな一歩です。
まとめ
伝わる言い方とは・・・①怒りの理由+②一次感情+③本当はどうされたかったのか(もしくは今後どうしてほしいか)を意識する。
※実践できないときには、善悪の基準を持っていないかを確認し、自覚を持つ。
相手に伝わる表現方法と、わかっていても実践できない理由についてまとめました。参考になれば幸いです。